湖都子のポエム3
心が震える時
あんなにオレのことわかってくれるなんて…
一緒にいるとドキドキするのにすごく安心する
一緒にいるだけでこんなに嬉しい
こんなにもドキドキする
初めて目が会ったあの時から
キミの瞳に囚われていたのかもしれない
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今日も彼女に会う為に、喫茶店に行く。大学の女の子がついてきていたのに、気づかなかった
厚化粧に、香水の匂いをプンプンさせて、派手な女。馴れ馴れしく話しかけてきた。
ランチを彼女が運んでくる。「お待たせいたしました。…」その後、何か言おうとしていたのを、あの女が遮った
「ちょっとー、邪魔しないでくれる?彼がかっこいいからって、馴れ馴れしくしないでよ。」
「そ…そんなつもりは…」
「だったら、早く行きなさいよ」
「す…すみません」と、立ち去った
俺に寄ってくるのは、顔と金目当ての女…
大学に行きながら、父の会社を手伝っていた。
大学で女に騒がれ、何度か付き合ったこともあるけど、顔目当てで、金目当てで…愛なんてなかった。仕事も大変だし、精神的にも辛かったとき、ここで彼女を見つけた。笑顔に惹かれた
ここにいる時間だけが心の支えだったんだ
顔さえよければ、誰とでも寝る女。俺の価値は顔だけって言われてるのと変わらない…だから別れた。降られたことなんてないんだろう…あれ以来しつこくつきまとわれる。
「一回寝たくらいで勘違いすんな…」
と、女に言い放った。
「…バカにしないでよ。あんたなんて、顔と金だけのくせに…」
「それが本音…か…」
はっ…とした顔をして、ヒールの音を響かせて出て行った。
これが現実なんだ…やっぱり…な
手が俺に添えられる。びっくりして、見ると
「顔と金だけなんて…」
って、なんで泣いてるんだ…こんな俺のために
小さな手なのに、すごいホッとする温度。感触と温かさに、鼓動が跳ね上がる。鼓動は一向に収まる気配がなかった。
今触れている温かさに消えてほしくない。あぁ…もぉっ…泣くな…って
「大丈夫だから…」
「あんなひどい言葉言われて大丈夫なはずないよ」
こんなの初めて…
彼女の優しい言葉に心が震えた
最初は、彼女の柔らかい笑顔に惹かれただけだった。ずっとごまかしてきた気持ち…溢れて止まらなくなりそう。惹かれていくのを止められなくなりそう
彼女が優しくて、温かく包んでくれるから、一緒にいたい。優しくしないで、これ以上夢中にさせないで、これ以上おかしくさせないで…今の俺なら…もう手遅れ
こんなにも幸せな気持ちになれるなんて
今まで生きてきた中で、今が一番幸せだと思っていた