黒猫の気ままに
「僕の願いを?」
黒が男に聞き返す。
「はい♪」
君自身、に魔法を。
男は笑顔で言った。
僕の願いを。
僕の願いを。
僕の願い…って、
本当は何だろう。
家に帰ること?
いや、ただ帰るだけならこんな苦しみはいらないんだ。
どうして僕は家に帰るのか。
お母さんのため?
僕は…。
僕はお母さんに必要とされてたのかな。
いらない子だったのかな。
僕のこと、必要な人、いるのかな…。
僕の願い。
この苦しみを消すため。
「僕。白猫になりたい。」