黒猫の気ままに


こうして気付いたのが、ここの街には何匹かの猫がいること。


それは家で飼われている猫であったり、あるいは車の下で丸くなっている猫だったりする。




だからたまに追いかけられて喧嘩することもあったし、怪我することはもちろんあった。


だから、なるべくそんな猫たちに近づかない道を通るようするようになった。


それが白のこの街で歩き回る方法。




そうして白に初めての冬がやってきた。


白い毛は熱を吸収しにくいのにさらに、曇りの日も多かった。




アスファルトを通して肉球に伝わる冷たさは、白の心も寒くした。


青い空はなかなかやってきてくれないのだ。




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