黒猫の気ままに
どうしていいか分からず動けなかった白は、呆気なく男の子に捕まってしまった。
一番初め、白を見つけた女の子が聞いた。
「ねぇ、捨て猫?小さいね。」
「確かに首輪ねぇしな。」
駆け寄ってきた友達に白を見えるよう抱え上げながら、男の子はバケツのある川岸へ歩いた。
全員は白猫を囲むようにして男の子の周りに集まった。
「なぁ、猫ってメダカ食うかな。」
「食わねーだろ。」
半分期待を持ちつつ返すと、誰かが一匹のメダカをバケツから取り出した。