黒猫の気ままに
「食わねぇだろ一。」
「食べるかなぁ?」
周りが囃し立てる中、そっと白の前にメダカの乗った手が差し出された。
白が鼻を突き出すと触れられたメダカはぴちぴち跳ねて、白もそれに合わせて体がびくっと跳ねた。
「ねぇ、この子どおするの?」
「どうするったって…」
俺んちは犬いるしなぁー…と男の子が続けたところで、一人の女の子が手を挙げた。
「あたしが連れて帰る!」
「えぇー?大丈夫なのかよ。」
「大丈夫だよ!」
みんなが一斉に不満の声を上げる中で、女の子ははっきり宣言した。