黒猫の気ままに
「まぁ、しょうがねぇな。」
女の子の勢いに押されたのか、男の子は渋々、白を手渡した。
みんなが口々に「いいな一」と言う中で、女の子は白を撫でてやがて言った。
「ねぇ、みんなで名前付けようよ。」
「おぉ、そうだな。」
とみんなが納得したところで、一人が
「やっぱ、”たま”だな。」
と茶化して言うので、また一人が
「いーや、あえて”ぽち”だね。」
と意味もなくしゃしゃり出てきた。
「もっといい名前考えてよ。」
白を抱えた女の子が二人の間に割り込んで言った。