黒猫の気ままに
「白いもの一…?」
みんながうーんと頭を唸らせて考える中で、やがて一人が言った。
「”白”は?」
「おぉ、いいんじゃね?」
みんなは口々にそう言って、白はあらためてみんなの”白”になったのだ。
「じゃ、それで決定ね。しろ一っ。」
「おぅ。」
「うん。」
みんながそれぞれに返事して今日のところはみんなで帰ることになった。
女の子の腕の中に抱えられた白は、みんなに交代交代撫でられていた。
「なぁ、猫見に行ってもいいよな。…、俺が見つけたんだし…。」
一人が猫を撫でながら、小さな声で言った。