驟雨






また、沈黙。

今日はやけに沈黙が多いな....。



「まぁ、いるかも知んねぇし、いねぇかも知んねぇし。な!?」

誰かに求めるような言い方。
新八さんがそういう風に言うときはだいたい、


「そうだな。何年前だったか、5年くらいか。もうあいつも20になるんだし、どっかの男前の所に嫁いでるかもな。」


左之さんが答える。


僕はもう21だし、あの子は20だ。
まだ1人なら完全に行き遅れだなぁ。


「まぁな~。あいつ、顔は良かったもんな~。まぁ、性格も良かったけど女らしくはなかったし。」


懐かしむ様な口調の平助はどこか寂しそうで、でもそれはみんな同じだった。




「会いたいなぁ....。」

近藤さんが呟いた。


「そう、ですね....。」


山南さんが小さく返した。

みんな月を見上げていた


あの子も、この月を、見ているのだろうか。



その後はみんなしんみりとしたこの空気を取り払うかのように明るく振る舞っていた。






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