シ・ン・デ 〜身代わり〜
あ、私じゃなかった……。ホッとした。
『あ……お、俺?』
皆の視線の先には千太郎がいた。
『ぷっ……あはははは!バカねぇ、私に偉そな口を叩くからよ!これは天罰よ!』
何もそこまで言わなくてもいいのに。
すると、彩雨がノエルに責めた。
『ちょっとノエル!あんたいい加減にしなよ!何様のつもりよ。千太郎が可哀想よ!』
やっぱり彩雨は凄い。私の憧れだ。
ノエルは……
『じゃあ、あんたが身代わりになればいいじゃない。』
え……?千太郎の身代わりって……
嫌だ。彩雨が死ぬなんて絶対嫌だ!