鬼社長のお気に入り!?
第四章 アブナイ火種
ジークスでの仕事のやり方は桐生電機とはまったく異なった。企画も生産も販売も一貫して同じ社で行うスタイルとは違い、ここではクライアントと交渉したり、データを送信したりして外部と接触することが多かった。
まずはクライアントとのヒアリングだ。デザインの仕様や要望、条件などを聞き、それを元に図面を起こして提案していく、この作業を何度か繰り返して最終的に納品になる。しかし、そのあとも商品デザインに対してフォローしていかなくてはならない。
「お前は武川ファニチャーの商品を知ってるか? これじゃ、きっと先方も首を縦に振らないぞ」
「あの、八神さんとしてはどこがいけないんだと思いますか?」
「……トイレ掃除がしたいのか?」
「い、いいえ! 失礼しました!」
これで何度目のリテイクだろう。
まずはクライアントとのヒアリングだ。デザインの仕様や要望、条件などを聞き、それを元に図面を起こして提案していく、この作業を何度か繰り返して最終的に納品になる。しかし、そのあとも商品デザインに対してフォローしていかなくてはならない。
「お前は武川ファニチャーの商品を知ってるか? これじゃ、きっと先方も首を縦に振らないぞ」
「あの、八神さんとしてはどこがいけないんだと思いますか?」
「……トイレ掃除がしたいのか?」
「い、いいえ! 失礼しました!」
これで何度目のリテイクだろう。