鬼社長のお気に入り!?
第五章 理不尽なくちづけ
ジークスデザイン事務所に入ってすでに二ヶ月の月日が経とうとしていた。
入社早々に大手家具メーカーである武川ファニチャーの仕事を任され、次に八神さんの講演会の付き添いなど、忙しなく密度の濃い日々が過ぎていった。その仕事の合間にも、食品メーカーや文具店などからパッケージデザインを任されたりで、私には休息する間もなかった。
「杉野さん、今日、掃除当番だったでしょ? 自販機の前のゴミ箱捨て忘れてたわよ」
「え、ほんとですか? すみません。今すぐ片付けます」
入社してしばらくしてから薄々感じていたことだが、自分は一部の社員から敬遠されている気がした。その証拠にゴミを捨て忘れたと教えてくれた女性社員が他の女性社員とこちらを見てこそこそなにか話している。
入社早々に大手家具メーカーである武川ファニチャーの仕事を任され、次に八神さんの講演会の付き添いなど、忙しなく密度の濃い日々が過ぎていった。その仕事の合間にも、食品メーカーや文具店などからパッケージデザインを任されたりで、私には休息する間もなかった。
「杉野さん、今日、掃除当番だったでしょ? 自販機の前のゴミ箱捨て忘れてたわよ」
「え、ほんとですか? すみません。今すぐ片付けます」
入社してしばらくしてから薄々感じていたことだが、自分は一部の社員から敬遠されている気がした。その証拠にゴミを捨て忘れたと教えてくれた女性社員が他の女性社員とこちらを見てこそこそなにか話している。