鬼社長のお気に入り!?
脚光を浴びて、デザインについて語る八神さんは素敵だった。人知れず脳裏に深くその光景を焼き付けると、私は廊下に出たところで思わぬ人と遭遇した。
「やぁ、杉野さん……久しぶり」
「き、りゅうさん……?」
嘘!? なんでこんなところで会っちゃうの――!!
でもいろんな企業も参加してたし、桐生電機も来ない訳ないよね……。
「ホールで杉野さんに似てる人だなって思って……やっぱり君だったんだ」
あんな人だかりの中からよりによって桐生さんに会ってしまうなんて、どこまで運が悪いんだろう。私は自身を呪いながら桐生さんにかける言葉を探していると、ふと桐生さんの左薬指に目が留まった。
「やぁ、杉野さん……久しぶり」
「き、りゅうさん……?」
嘘!? なんでこんなところで会っちゃうの――!!
でもいろんな企業も参加してたし、桐生電機も来ない訳ないよね……。
「ホールで杉野さんに似てる人だなって思って……やっぱり君だったんだ」
あんな人だかりの中からよりによって桐生さんに会ってしまうなんて、どこまで運が悪いんだろう。私は自身を呪いながら桐生さんにかける言葉を探していると、ふと桐生さんの左薬指に目が留まった。