鬼社長のお気に入り!?
「路頭に迷わせないでくださいって? お前、俺がどんな目に遭わされてここまでやってきたと思ってる? 綺麗ごとだな。桐生のせいで親父の会社が潰れた時、路頭に迷ったヤガミの社員たちにじゃあお前はなんて言い訳するつもりだ!?」
「そ、れは……」
八神さん、お願い……気づいて! 人を不幸にして手に入れる幸せなんて、本当の幸せじゃないよ――!
そんな気持ちで八神さんにデザインして欲しくないのに――!
言いたいことが言えないもどかしさに私はいつの間にか涙を流していた。
「すみませ……でも、私のいいたいことは、八神さんはひとりじゃないって……そう言いたくて」
「杉野……」
「ちょっと失礼します」
どんどん溢れてくる涙に顔がぐちゃぐちゃだ。これ以上情けない顔を見られたくなくて、私は席を立って部屋を出ていこうとした。
「そ、れは……」
八神さん、お願い……気づいて! 人を不幸にして手に入れる幸せなんて、本当の幸せじゃないよ――!
そんな気持ちで八神さんにデザインして欲しくないのに――!
言いたいことが言えないもどかしさに私はいつの間にか涙を流していた。
「すみませ……でも、私のいいたいことは、八神さんはひとりじゃないって……そう言いたくて」
「杉野……」
「ちょっと失礼します」
どんどん溢れてくる涙に顔がぐちゃぐちゃだ。これ以上情けない顔を見られたくなくて、私は席を立って部屋を出ていこうとした。