鬼社長のお気に入り!?
桐生電機の新作発表会は渋谷にある百貨店のイベントホールを貸し切って行われる。エイレックの発表会の時ほど規模は大きくないが、それなりに報道陣や企業関係者たちがこぞって集まるはずだ。
そして私は肝心なことに気がついた。
桐生電機の発表会に行くっていうことは、そうだ……桐生さんに会うかもしれないというリスクが――。
そんなことさえ失念してしまうほど、私の中で桐生大樹という男はすでに過去のものになっていた。これも八神さんのおかげだと思っている。
渋谷から百貨店に行くまで道に迷ってしまったおかげで出だしが遅れてしまった。百貨店に到着してエレベーターを待っているのももどかしく、エスカレーターを駆け上がり、息せき切って入口で待つ美智のところへ急ぐ。
「愛理ー! こっちこっち!」
「ごめん、ちょっと遅れちゃった」
「もー遅い~、受付向こうにあるから! ちゃちゃっと済ませてきちゃって、私ここで待ってるよ」
美智に言われて私は入口手前にある参加受付を済ませた。
そして私は肝心なことに気がついた。
桐生電機の発表会に行くっていうことは、そうだ……桐生さんに会うかもしれないというリスクが――。
そんなことさえ失念してしまうほど、私の中で桐生大樹という男はすでに過去のものになっていた。これも八神さんのおかげだと思っている。
渋谷から百貨店に行くまで道に迷ってしまったおかげで出だしが遅れてしまった。百貨店に到着してエレベーターを待っているのももどかしく、エスカレーターを駆け上がり、息せき切って入口で待つ美智のところへ急ぐ。
「愛理ー! こっちこっち!」
「ごめん、ちょっと遅れちゃった」
「もー遅い~、受付向こうにあるから! ちゃちゃっと済ませてきちゃって、私ここで待ってるよ」
美智に言われて私は入口手前にある参加受付を済ませた。