鬼社長のお気に入り!?
「いまだから言うけど、もしかしたら杉野さんは桐生電機のスパイなんじゃないかって思ってたんだ」


「え? スパイ? まさか……」


「桐生電機には敏感になってたからね、でも杉野さんのおかげで八神さんもようやく自分を取り戻せたみたいだし、それに桐生電機の発表会のことも聞いたよ、あはは……杉野さんも可愛い顔してやってくれるよね」


 そう言われるとなんだか恥ずかしい。すると加納さんは穏やかな笑みを浮かべて言った。


「本当にありがとう、これからもジークスの仲間として改めてよろしく」


「は、はい!」


 長い時間かかったけれど、私はやっとここで認めてもらえたような気がした。
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