鬼社長のお気に入り!?
番外編 八神の無慈悲な独り言
いいものを拾った――。
それはまるで子供が道端でビー玉でも見つけたような感覚だった。どうでもいい拾い物だが、捨てるには惜しい。そんな感じだ。
俺は先日取引先のbarで杉野愛理という女と出会った。会うのは二度目だったが、二回目に会った時の彼女は長かった髪をバッサリと切って、なんだかワケありな雰囲気がプンプンしていた。
失恋でもしたか? いや、今時そんな古風なことするヤツいないか――。
そう思っていたが、会社を辞めたと聞くとどうやら俺の考えは当たりのようだった。
彼女の才能は初めてexpoで会った時にピンときた。因縁の桐生電機の元社員ということもあり、彼女を自分の手元にどうしても置きたくなった。彼女を利用して、桐生電機に復讐できればというのが最初の考えだった。
それはまるで子供が道端でビー玉でも見つけたような感覚だった。どうでもいい拾い物だが、捨てるには惜しい。そんな感じだ。
俺は先日取引先のbarで杉野愛理という女と出会った。会うのは二度目だったが、二回目に会った時の彼女は長かった髪をバッサリと切って、なんだかワケありな雰囲気がプンプンしていた。
失恋でもしたか? いや、今時そんな古風なことするヤツいないか――。
そう思っていたが、会社を辞めたと聞くとどうやら俺の考えは当たりのようだった。
彼女の才能は初めてexpoで会った時にピンときた。因縁の桐生電機の元社員ということもあり、彼女を自分の手元にどうしても置きたくなった。彼女を利用して、桐生電機に復讐できればというのが最初の考えだった。