1人ぼっちと1匹オオカミ(上)
あ、先ほど神野くんにさんざん言われた女子3人は泣きながら教室を出て行きましたね。
クラスメイト達は少し呆然としてたようですが、再びこそこそ話を始めたようです。
でも、神野くんがいてくれるおかげで気になりません。
「…晴野、国語は教えなくても大丈夫だろ?」
「う、うん」
「じゃあ、とにかくはじめに全部写すか。今度は理科な」
ペラペラとノートがめくられて、見せてくれたのは理科の範囲。これまたとてもきれいです。
何も考えていないと思ったら、神野くんちゃんと時間割に沿ってノートを写すように言ってくれます。
それは、今日また書くことがあったらノートの空きを気にしなければいけない手間を省いてくれているからですね。
神野くんの言う通りにノートを写していたら、朝のHRの時間に。
いったん中断しましたが、1限目の国語がまさかの先生の出張で自習になりました。
そのおかげで1限目をフルに使い、ノートを写し終えました。
ふぅ、1週間で授業って意外に進むんですね。