1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

 その時、ちょうど俺の親父が牢屋から出てきて手紙が来てたんだ。
 自分が悪かったって。

 でも、父親づらして一緒に暮らそうなんて言えないから、毎月必ず仕送りをするからそれで生きてくれって内容だった。

 そのお金を施設に回そうって思って、施設長に話した。
 でも、施設長は絶対にいいよって言ってくれなかった。

 そのお金は俺のものだから、ここのために使わないでほしいって。

 何もできない自分が嫌で、しょうがなかったのに、施設長は絶対にいいって言ってくれなかった。


 そんな時だった。情報屋が現れたのは…。

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