1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

やだ、来ないで…。


―逃げちゃダメ。


嫌だよ、どうせ神野くんだって。


―違う、神野くんは違う。


変わっちゃうんだ。


―でも、友達でいてくれる。


変わったら、分からない。


―約束したから、大丈夫。


そんなの、分からないよ。





 でも、話すって決めたんです。

 たとえ、神野くんに嫌われたとしても、私は神野くんに聞いてほしい。

 自分のこと、晴野蓬のこと。
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