1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

 その状態が3か月くらい続いて、限界に近づいていました。

 そんな時、学校の帰り道で突然、全く知らない人たちに囲まれてしまったんです。

「おまえか、ハルノヨモギって奴は」

「…誰、ですか」

「…連れてけ」

 抵抗できる力すら残っていなくて、私は連れて行かれました。

 目が覚めて、いたのは窓すらない部屋。

 のちに地下室だってわかったんですが、そこで両手足を拘束されていました。
 数人の男たちがその場にいたのは覚えています。

「嵐鬼の情報を吐け。そしたら、お前は解放してやる」

「…知らない」

「あ?」

「…知りません」

「…強情だな。でも、いつまで続くかな。おい、やっていいぞ」

「え…あ…いやぁあああ!!」

 そこからのことは思い出したくもない。
 …犯されました。

 日付の経過は分かりません。気絶しても無理矢理起こされてずっと、強要されていました。

 その合間にも殴られたような記憶もありますが、よく、覚えていません。
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