1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

「ねぇね、おふろ!」

「みあちゃん眠い?」

「ん~」

 あらま。おねむですか。ついでに智希は離れませんね…。

「よも、ついでに2人とも入れて来ちゃって?」

「は~い。みあちゃん、ともくん、パジャマ準備!」

「あい!」

「うん」

 ようやく離れてくれた2人です。
 よいしょと立ち上がります。あ、神野くんどうしよう…。

「俺のこと気にしなくていいから。適当に帰るよ」

「ごめんね。私が誘ったのに」

「いいや。俺、なんかこうやって優しくしてもらうの久々だし…」

「秋空くん、どうせなら泊まっていかないかい?」

「え、いや、それは…明日学校ありますから、今日はこれで失礼しようかと…」

「そうか…。じゃあ、送って行こう」

「大丈夫ですよ!?」

「まぁまぁ、おそいから送らせてくれ」

 そう言いながら立ち上がったお父さんに神野くんは困った顔です。

 なんだかんだでお父さんが神野くんを連れて家を出ました。
 神野くんは申し訳なさそうでしたが、お父さんは楽しそうです。

 神野くんとまた明日とあいさつをして見送ると、智希と望亜が待ち構えていました。

 さて、2人とお風呂です!
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