1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

「雷斗くん、止めてください」

「ッ!?でも!!」

「迷惑なんです。自分の身くらい守れます」

「蓬」

「朔夜さんも。昨日助けていただいたのは感謝してます。でも、あの行動も私が嵐鬼と関係があると知らしめるのと変わりありませんよね。朔夜さんたちだって約束破ってます」

 私の言葉に朔夜さんも口を閉じました。

 分かっててやったんだ。
 でも、どうして?今までだったらそんなことしなかったのに。

 でも、正直どうでもよくなってきました。
 1人だけでも、この人なら大丈夫だって思える友達がいると、人ってこんなに強くなれるんですね。

 …神野くんちゃんと授業受けていますかね。
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