1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

 そして、運ばれてきた定食に思わず唖然です。だって、神野くんの頼んだの私の倍近くありますよ。

 …見てるだけで気持ち悪くなりそうです…。

「神野くん、全部食べるんですか」

「ま、余裕余裕。晴野もっと食べればいいのに」

「…見てるだけでおなか一杯になりそうです」

「ハハッ。晴野やっぱ女子だな」

 どういう意味でしょうか。もしかして男子として扱われてたんですかね。

 私の疑問をよそに神野くんは黙々と食べていき、私が食べ終えてもまだ食べていたのでゆっくり観察しました。

 …そして全部食べ切りました。神野くん恐るべし。

 料金を払おうとすると、先ほどのお兄さんがやって来て全部払ってくれました。
 流石にそれはと言おうとしたら、神野くんに友達が出来たお祝いだと言って払わせてくれませんでした。
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