1人ぼっちと1匹オオカミ(上)
そう、情報屋を始めて以来、次々に舞い込んでくる報酬金に私はどうしたらいいか分からなかった。
その頃はまだお父さんにも相談していなかったので、余計に。
行き場のないお金を、私はたまたま見つけた寂れた児童保護施設に寄付し始めたのです。
そのお金のおかげでなんとか持ちこたえてくれたらしく、次に行った時、子どもたちにお礼とお手紙をたくさんもらいました。
それ以来、私は報酬で得たお金のほとんどをその施設や他に教えてもらった財政難な施設に寄付を始めたんです。
そんなに褒めてもらえるような立場ではないので、情報屋の格好で園長さんにこっそり渡してきます。