1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

 ただの言いがかりじゃないですか…。

 自分が話しかけてもらえないから、相手にしてもらえないから、こうやってストレス発散のために攻撃する。
 私がいなくなっても、こんな人に、神野くんも嵐鬼の皆さんも話しかけたりしないのに…。

「…私が悪いんですか」

「そうよ、全部あんたのせいよ!!」

「…自分の評価を上げた挙句の果て、相手にされないのは私がいるから?…笑わせないで。あんたたちみたいな、根性腐ってる人たちの本性、彼らが見抜けないって言ってるんですか!?」

「は?」

「結局、あなたたちも同じなんですね。あなたたちは変わっていない。ずっと子どものまま、自分のわがままでしか世界を見れてない!自分の欠点を私に押し付けないで!!」

 ずっとそうだ。中学の時も、この人たちもみんな同じだ。

 なんでそんな人たちの欠点を私に押し付けるの?

 私はただ、友達になれた人がたまたま彼らだったというだけに過ぎないのに…。
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