1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

 じりじりと距離を詰めてくる男子たち。

 どうする?全員の急所蹴っていいかな…。うん、とりあえずそうしよう。

 女子たちは…それ見て黙ってくれないかなぁ。
 あ、逆にこのおバカさんたちの餌食になってもらいましょうか。

 背にドアが当たる。それを見た男子たちの表情が更に醜く歪んだ。

 なめないでくださいよ…。
 情報屋として、私に手を出そうとしたこと心の底から後悔させてやる。

 もちろん先ほどから会話は録音済みですよ。あ、何と今回は映像つきです。
 これで正当防衛ばっちりです。

 さてと、とりあえず目の前の気持ち悪い人から片付けて行きますか…。
 ゆっくりと私に手を伸ばしてくる男子を睨み、足に力を込めた。

 その時。


 ドンッ…

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