1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

 目が覚めたら5時30分でした。太陽もやっと少し上がってきました。

 今日は私がご飯とお弁当を準備しましょう。

 こっそりと布団を抜け出すついでに、お母さんの目覚まし時計を6時から7時にセットする。
 起きたときビックリしてしまうかもしれませんが、少しでも長く寝ていてほしいのです。

 お父さんとお母さんはいつも会社にお弁当持参するのです。

 何がいいですかね…。朝はトーストを焼きましょうか。

 とりあえず身支度を済ませると、お弁当のおかず作っていく。からあげ、キャベツを軽くゆでて、ゆかりとあえたもの、卵焼きにあとミニトマトを入れて…。

「よも、目覚まし!!」

 バンッと大きな音を立ててリビングに入ってきたお母さんの第一声にビックリです。あう、怒ってる…。

「あ、あ母さんおはよう」

「おはようじゃないわよ。何で勝手にいじったの」

「ごめんなさい…」

 ギリギリまで寝ていてほしかったんです~!
 まさかこんなにも怒るなって思っても見ませんでした…。

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