1人ぼっちと1匹オオカミ(上)

 お母さんはため息をつくと、私の用意した弁当と朝ご飯を見て、笑みを浮かべました。

「ま、よものご飯食べれるからいっか。もう目覚まし、いじっちゃダメよ?」

 お母さんはとりあえず着替えて来るとリビングを出て行きました。
 お母さんが起きたということはお父さんも時期に起きてきますね。

 とりあえずスープをつけて、サラダも出してしまいましょう。

「よも早起きだなぁ」

「お父さんおはよう。コーヒーはブラック?」

「今日はミルク入り」

「はぁい」

 お父さんはスーツに着替えはしていますが、頭は全力でモンバーしていますね。
 大きな欠伸を噛み殺しながら席に座って新聞に手を伸ばしています。

「清牙、髪セットしてきなさいよ」

「後でやるからいい。よも、コーヒーくれ」

「そんな早く出せないよ~」

「よも、私は紅茶がいいなぁ」

「分かってる~」

 お母さんは紅茶大好きなのです。

 それぞれのカップにコーヒーと紅茶を煎れて、運ぶと2人ともおいしそうに飲んでくれます。


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