TOPsecret─地味子と王子の裏の顔─












『黙ってないでなんか言うことないの?』


やばい、
綺麗な顔に見とれてしまっていた…




『ぶつかってごめんなさい!』


『人出てくるんだからさ、
自動ドアの前で周りのこと気にせず動くのはやめてね??』


その人は予想以上に強い口調で言った。

顔は無表情。

身長も高いから上から
見下ろされていると怖い。


『ごめんなさい…』

『別にいいけど。てか、ここのコンビニにこんな高級車初めて見たけどお前何者?』



優しさを感じられない冷たいその姿に

さっきまでかっこいい!と思っていた胸の高鳴りは消えた。






『…今日から転校してきたんです』

『へぇー。転入してきたんだ。その風貌、うちの学校に似合わねぇな』


少し馬鹿にしているように見える。





何、こいつ!?


初対面の私に、ただぶつかってしまっただけの私に、こんな言い方するとかありえなくない!?




数々のモデルや俳優と共演してきた私でさえ

こんなイケメンに出会うこと、
そんなにないのに。



失礼男すぎる!!!




そんな風に思っていると、
ドタバタとこちらに足音が近づいてきた。




『『橘くーんっ!』』
< 6 / 28 >

この作品をシェア

pagetop