中村くんプロデュース大作戦!!


それから時間はダラダラと過ぎていき、一さんとは何も話さずに放課後になってしまった。



「中村くん!中村くんったら!」


「えっ?あっ、ごめん‥‥なに?」


「だから、今日は用事があって一緒に帰れなくてごめんねって言ったんだけど」


「あぁ、うん。わかったよ」


「それじゃあ、また明日ね!」


水瀬さんはそう言うと手を振って教室を出ていった。


隣の席を見ると今だ空席だ。


バックは置いてあるが一さんがいない。


お昼から教室に一度も戻って来ていない。



一さんを待とうと思ったが、結局待たずに教室を出てしまった。


やっぱり待ってた方が良かったかな‥‥


でも、一さんの事待ってたって言ったらどう思うかな‥‥


でもやっぱり‥‥


僕は来た道を戻って学校に向かって走り出した。



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