中村くんプロデュース大作戦!!
「あの、その子を離してくれませんか?」
私が後ろを向くとそこにいたのは中村くんだった
「あ?誰だてめぇ」
「その子の彼氏ですけど」
彼氏!?
「なんだよ‥‥彼氏持ちかよ」
そう言うと二人組の男は舌打ちをして去っていった
「だっ大丈夫ですかっ!?」
さっきの堂々とした態度とは違って慌てた様子でやってきた
「遅い‥‥」
「すいませんっ!本が見つからなくて‥‥」
「彼氏ってなんだよ」
「あれは‥‥なんかどうすればいいのかわからなくて‥‥出てきた言葉があれだったんです‥‥」
必死になっている中村くんを見ていたらなぜか安心した
「‥‥ありがと」
私が小さく言ったお礼も中村くんには聞こえたのか、中村くんはどう致しましてと言って笑った