中村くんプロデュース大作戦!!



「なんで‥‥」


「それは‥‥


あんたに謝りたかったから。」


謝りたかった‥‥?


何を‥‥


「あんたに大嫌いって言っちゃった事、琴美はずっと後悔してたから。」


「え‥‥」


「何度も謝ろうとしたけど、出来なくて、私が言ったの、ちゃんと言えって、ちゃんとぶつかれって

そしたら、私の部屋を飛び出してあんたの所へ向かったの」


そんな‥‥


僕のせいだ‥‥


本当は気づいてたんだ‥‥


でも、また何か言われるんじゃないかと思うと怖くて、気づかない振りをしていた。


でも、その時の一さんの悲しそうな顔を見る度、僕の中に罪悪感が残って‥‥


どうすればいいかわからない僕はどんどん一さんから距離を置いていった。


なんでもっと素直になって聞いてあげなかったんだろう‥‥


ちゃんと聞いて、僕の誤解が解けていれば今も元気に一さんは笑っていたかもしれないのに‥‥






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