flower*season








「先輩、まつげ付いてる。」



「え、どこ。」



「目を閉じて。」






言われるがままに目を閉じた。



もしかして今さっき見つめたのは、まつげが気になったから?

そう思うとなんだか恥ずかしくなった。




しばらくしても何もないので、恐る恐る目を開けてみた。






高原が目の前にいて、少しでも前に行くと触れそうな距離だった。







「油断しすぎですよ。」






悪戯っぽく笑う。


みるみるうちに顔が赤くなっていく、頬が紅潮していくのが分かった。





後輩ではなく男の一面を感じた。





< 12 / 70 >

この作品をシェア

pagetop