flower*season
「あの姿を見てもよさがわからない!?」
「確かにかっこいいよ。」
もう一度、高原を見ると視線がぶつかった。
高原はこっちを見て笑うとスリーポイントを決めた。
心臓がギュッと締め付けられた気がした。
笑顔でそんなことするのは反則。
「先輩!見ましたか。」
点数を決めた高原が寄ってくる。
とても喜んでいて、尻尾でもあったら振るくらいの勢いだ。
「見てた、ナイッシュ。」
高原は満面な笑みを浮かべると満足そうに練習に戻る。
高原の後姿を見ながら、今さっきの笑顔を思い出して笑う。
……犬みたい。