flower*season
幼馴染
「ごめんね!」
手を合わせて、未海に謝る。
未海は頬を膨らませ拗ねたようにしているけど、あまり怒ってはいない様子。
「これからは気をつけなよ。」
「うん!」
……実は昨日、体育館に戻ると先生に頼まれていた荷物がすでに体育館にあった。
私達が遅いなと思って見に来た未海が、荷物を見つけて運んできてくれたらしい。
「そういえば昼休みなのに、幼馴染のところ行かなくていいの?」
時計を見てみると、集合時間より数分過ぎている。
物を入れたカバンを握って、立ち上がる。
「行ってきます!」
急ぎ足で向かう私に後ろから、未海の「いってらっしゃい。」という声が聞こえた。