flower*season
「好きってどういう意味の?」
勘違いして悩みたくないので、ストレートに高原に聞いた。
高原が私の腕を引く。
「恋愛的な意味で。」
迷いもなくいうので、何て答えればいいのか分からず言葉が詰まる。
高原は私の腕を掴む力を強くして、自分のほうへ私を引っ張る。
「先輩は俺のことどう思ってます?」
「た、たかはら近いよ。」
焦る私なんかお構いなしに、あと少しで触れるくらいに顔を近づける。
「高原じゃなくて、俊哉。」
敬語じゃない、強引な口調。
後輩じゃない男の一面を見て、心臓が音を立てて暴れる。