flower*season
「すみま…あ。」
ぶつかった人に謝ろうとしたら、ぶつかった人は高原だった。
高原の顔が見れなくて下を俯く。
「誰、そいつ?」
「部活の後輩。」
私の言葉に高原から「後輩ですか。」と呟く声が聞こえた。
高原を見ると拗ねているように見える。
「沙羅先輩、ソイツ誰ですか?」
「えっと、幼馴染。」
高原から話しかけられると思わなかったので、ちょっと戸惑う。
高原と話せたのは嬉しいれど、こんな状況なので嬉しくもない。
私と高原と拓也の3人の中に険悪な雰囲気が流れる。