flower*season
「俺のほうこそごめんなさい。」
高原がペコッと頭を下げる。
「あの日、強引すぎましたね。」
苦笑いを浮かべて、頭を照れたようにかいた。
よかった、前みたいに戻って。
「これからはいきなり抱き着かないけど、強引にはいきますけどね。」
「どういうこと?」
「すぐに意味が分かりますよ。」
意味深に笑うので、首を傾けた。
そして再び私の足の手当てを始めた。
強引に行きますからって、いったいどういう意味なのか分からない。
考えても分からないので、結局考えないことにした。