flower*season




―――――


――――


―――……






「……ら、沙羅!練習するよ。」






呼ばれているのに気づいて、思い出すことをやめる。


今は部活に集中しなくちゃ。





私は先輩のことを忘れるように、練習に打ち込んだ。

練習中は男子バスケットをなるべく見ないようにした。




練習が終わるとみんなが帰りの準備を始める。







「沙羅、今日も残って練習するの?」



「うん。」



「そっか、頑張ってね。」






ぞろぞろとみんなが出ていく、その中には先輩も混じっていた。


静まり返る体育館のなかで私と後輩の高原俊哉が残った。




< 8 / 70 >

この作品をシェア

pagetop