♡゚・*:.。 Aqua Rose Princess 。.:*・゚♡



「‥‥あの時王妃様が、どうしてセレルナ様にアクアローズ王家の大切なティアラを託したか分かりますか?
国王が王冠をセレルナ様に託した理由が‥‥分かりますか」


‥‥理由?


そんなの、ある‥‥?


「分からないようですね。王妃様は当時12歳だった姫様に、アクアローズ王家の全てを託されたのです」


アクアローズ王家を、全て私に‥‥?


「きっと、王妃様はこれで終わりだと気付かれたのでしょう」


「‥‥‥‥っ」


気づいていらしたの‥‥?


お母様は、もう終わりだと気づいて私を‥‥?


「姫様、泣いていいのです。たくさん泣いて、明日からは覚悟を決めて下さい」


そう言われて、思わず涙が込み上げてきた。

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