未来の1/fragment
教室では言葉を交わさない夏海と真弥の姿を、隣の席で見るさやかは不審に思うが、声を掛けづらくて気まずそうにしていた。
真弥が席を立ち、教室を出て行ったのを確認してすぐさま、さやかは夏海に声を掛けた。
「真弥と何かあったの?」
「何って、別に喧嘩なんかしてないわよ。でも放課後になったら"一波乱"あるかもね」
意味深なことを言う夏海に対し、さやかは状況が全く掴めず首を傾げた。
このぎこちない雰囲気を、後ろの席から丸林は見ていた。
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一方、教室を1人で出た真弥はというと…
階段の踊り場でクラスメイトの男子と何かをひそひそ話しをしていた。
そこへ真弥の彼氏の飯田が、友人達と一緒に廊下を歩いていると視界に2人の姿が目に入った。
「あれ?お前の彼女じゃないのか?」
立ち止まった飯田は、親密そうに何かを話す2人を遠目で見ていた。