未来の1/fragment
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6限目が終わり、教科書を机の中に入れていると、後ろの席に座っている真弥は、急いで教室を出て行った。
夏海は真弥の姿を見て、後を追うように席を離れた途端、引き出しに入れていたノート類がボトボトと落ちてしまった。
溜息をつきながら夏海は、引き出しにしまっている時だった。
「あっ、まただ…」
右脳から頭痛が起こり、一瞬目を瞑った。しゃがみ込んだままの夏海を見つけては心配して、背後から堀澤が夏海の肩に手を置いた。
「大丈夫か?」
「うん、いつもの事だから…」
真弥を追う為夏海は、堀澤の手を振りほどき、頭を抱えながら慌てて教室を出たが、すでに真弥の姿はどこにも見当たらなかった。
「どこに行ったんだろう…」
夏海は腕時計に目を向けて時間を確認すると、溜息をつきながら腕を下ろした。