未来の1/fragment
「夏海が高校1年から成績を落とすことなく、常に学年1位だからね、まぁ恐ろしいこと…」
そんな人気者の夏海は、勉強も出来る優等生でもあった。
午後からの5限目の授業終了のチャイムが鳴り、夏海は教科書とノートを引き出しにしまい、席を立った。
「御手洗いに行ってくる」
そう真弥とさやかに伝え、夏海は1人で教室を出て行った。
トイレを済ませて蛇口をひねり手を洗った後、ハンカチで手を拭きながら女子トイレを出た。
廊下を歩いていると、背後から廊下を走る学生の足音がバタバタと聞こえて来た。
「危ない‼︎」
声を掛けられ、後ろを振り返った途端に視界が真っ暗になった。