未来の1/fragment





丸林はさやかの話を聞いて何処と無くピンと来たのか、いつになく真剣な表情になった。



「まぁ恨まれてもおかしくはないな…」



ボソッと呟く丸林に対して、鋭い視線を向ける真弥に萎縮してしまう。



そんな話をしていると、当本人である夏海が教室に戻って来た。



「夏海‼︎ちょっと聞いて欲しい話があるんだけど…」


「えっ何?」



夏海は教卓前に集まる集団の中に入って行った。



「夏海…単刀直入に言うとね、少しの間堀澤くんと距離をとったほうがいい」


「急にどうしたの?」


「堀澤くんって学園のスターで人気者でしょ?堀澤くんと夏海がいつも一緒にいて、仲良くしてるところが気に食わない女子がいるみたい。

夏海は他のクラスの女子に目をつけられてるから、気をつけた方が良いよ」


「そっ…分かった。忠告ありがとう」



夏海はいつになく素直に返事をする。





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