未来の1/fragment
丸林は視線を堀澤に向けた。
『原因になりそうなものなんて、考えなくてもすぐ分かる。俺が思うに、坂尻の側にいる、いや近づこうとしている人。そう、お前なんだよ堀澤‼︎さて…当本人はこの事をいつ気付くのか⁇』
そう心の中で思い留め、渋々机の引き出しから教科書とノートを開いたものの、机にうつ伏せになり寝始めた。
一方、夏海は丸林に言った意味深な言葉が、胸のどこかに引っかかっていた。
『犯人はこの現場を野次馬のフリをして見ている。そして、また現場に戻ってくる』
丸林と目が合った時、やっと確信が持てたのだった。
そしてあることを決行しようと、授業中にも関わらずメモ紙に何かを書きこんで小さく折り畳み、後ろの席の真弥に回した。