未来の1/fragment
ようやく体育館の掃除を終え、掃除箱に道具を置いて、校舎の方へ戻った。
「あっリュック忘れた…。くそっ階段上るのめんどくさっ‼︎」
教室に荷物を置きっぱなしにしていた事に気付き、丸林は教室の方に引き返した。
リュックを取りに教室へ戻ろうと階段を駆け上がり、廊下を歩いていると目の前に女子生徒が1人で歩いていた。
「あれ、さっき体育館で見た気がするな…」
丸林は何かを感じたのか、怪しげに女子生徒の後を恐る恐るついて行く。
角を曲がり、スタスタと歩く女子生徒の後ろを気付かれないように歩く丸林。
「こっちは俺のクラスの方だな…」
前を歩く女子生徒はクラスメイトではない。だがしかし、丸林が向かう教室の方へ一緒に歩いて行っている。
ますます怪しい、もしかして…と疑いの目を女子生徒に向けた。