未来の1/fragment






「何?坂尻に恨みでもあるのか?俺でよければ話聞くよ?」


「何であんたなんかに…」



ジリジリ詰め寄ってくる丸林に躊躇する星野は、後退りをする。



「分かった、分かった‼︎正直に話すから…これ以上私に近付かないで‼︎」



観念した星野を上から見下ろす丸林は、足を止め溜息をついた。



「私は堀澤くんと1年の時に同じクラスで、ずっと彼を見てきたの、変な女が付かないように。

2年のクラス替えで離れて、坂尻さんが堀澤くんといつも隣にいるのを見かけるようになってから、自分以外の女子と仲良くしていると、『何なのあいつ!』ってつい思っちゃって。」


「そっか、お前はやっぱり堀澤が好きなんだな。でもさ、これだけは言っておく。そんなことしても、堀澤は喜ばねーし、振り向かないと思うぞ」



星野は唇を噛み締め、悔しさをにじませた。



そんな表情を見せる星野に対し、丸林は余裕の笑みを浮かべる。





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