未来の1/fragment
「この刺客はあなたからよね?」
夏海の背後から、担任の西岡と無理矢理連れて来られる星野のクラスメイトがいた。
「これは一体どういう事なのか、全部説明してくれる⁉︎」
夏海は鋭い視線を向けながら、不気味な笑みを浮かべる。
「まぁ言わなくても、なんとなーく分かるけど」
腕を組んで、じわりじわりと星野に詰め寄る。
* * *
同じ時刻、外は雨が降り出していた。
今日は女子バレー部がメインで体育館のコートを使用する日。男子バレー部は雨で外での練習が出来ない為、校舎内で筋トレやダッシュをしていた。
階段ダッシュをしていると、チームメイトが奥の教室から怒鳴り声がする事に気付いた。
「なぁ、向こうから怒鳴り声が聞こえるんだけど。あっちの教室ってお前のクラスじゃないのか?」
チームメイトがそう話しかけた相手は、堀澤だった。