未来の1/fragment
「おっ今日はどうしたんだ⁉︎こんなに早く学校に来るなんて珍しいな⁉︎お前らしくない…」
「俺が早く来たらそんなにおかしいですか?」
「いいや、ちっともおかしくない。寧ろいい事だ。さては…何かいい事でもあったのか?」
西岡は丸林の肩を組み、小声で話し始める。
丸林は肩に回された西岡の腕を払いのける。
「何でもねーよ」
腕を振り払い、颯爽と前を歩いていく丸林の背中を見た西岡は、腰に手を当てながら空を見上げた。
「今日は雨が降るかもしれん…」
そう一人でボソッと呟きながら、前を歩く丸林を追いかける。
丸林が昇降口で靴を履き替えていると、後ろから夏海がやって来た事に気付き、靴を履き替える夏海の後ろ姿に視線を向けた。