未来の1/fragment





テストの順位が書かれたプリントを右手でヒラヒラと靡かせながら歩くさやかは、教室の後ろにある掲示板に押しピンでブスッと刺した。



「何⁉︎当然でしょ?」



何かと鼻に付く言い方をする夏海の姿を見て、相変わらずだなとつくづく思う丸林は鼻で笑い、自分の席に座った。


それと同時に1番前の席に座る学級委員長の服部隼士(はっとりしゅんじ)は、採点後に渡されたテスト用紙と自分の成績表を手に、何やら思いつめた顔をして深いため息を吐いていた。



「服部どうしたんだよ⁉︎あ〜さては…また坂尻さんに負けて落ち込んでるのか⁉︎なーんだそんな事か…。なぁ、いつも思うけどさ、2位じゃダメなのか?」



クラスメイトに声をかけられ、悔しさをにじませつつ、その気持ちを悟られぬように思いを押し殺して平然を装う。





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